引き継ぐもの

久しぶりに双子の片方がおなかをこわして学校を休んだ。

おなかがいたい人にはおかゆ。梅干し、そしてりんご葛。

リンゴジュースに少々の塩、そして葛粉。とろとろとあたたかい

リンゴジュースの葛湯はあたたかくても美味しく、葛をやや多めに

入れて作れば冷めてもプルンとゼリーのようになり贅沢なおやつ

になる。

葛は体温調節や、陰性陽性療法の排出を助ける。熱がこもれば

放出を助け、体が冷えれば暖めてくれる。

一般的に料理ではスターチで代用されることが多いが、

私は葛の独特の食感の素晴らしさもさることながら、

この根の物の薬効、不思議な力に魅せられて確かに高価ではあるが、

必ず台所に常備している。

そんなわけで、ちょっと熱っぽいなとか、だるくて食べれないなとか

おなかこわしてるなって言う子にはこの葛りんごを作って

あげることになっている。

そしてこの「お薬」は大変美味しいのでどの子供も風邪をひいたが

早いか嬉しそうに台所でりんご葛を堂々とせがむ。ほかの子供の

羨望を一心に集め、ややしんどそうな面持ちでりんご葛をすすり

ながらも風邪の優越にひたるのである。

 

上の子供たちが小さいときからもうずっと風邪は家でお手当

をして乗り切ってきた。しょうが湿布に、こんにゃく湿布、

オイルマッサージ、足湯、愉気、梅醤番茶に、葛、大根湯などなど。

ありがたいことに子供も元気で自然治癒力と自然療法だけで

普通の病院にお世話になることはほぼなかったし、外国にすむ

ようになって4年以上経つがまだ一度も病気で病院にいったことはない。

我が家では風邪をひいたらまず、台所で手当てをすることになるのが

当たり前になっているし、風邪の予感が在る時に手当てをしてしまう

ので病院に行くほど大事に至らないのかもしれない。

 

ともあれ、台所で日々御飯をつくる、献立を考えるのと同じ様に

体のメンテナンスを考えたメニューや薬に近い料理、メニュー、手当て

も含めて我が家の台所は回転しているから、今ではどこまでが手当てで

どこまでが食事なのだかわからない。

医食同源とはよく言うけれど、我が家の食卓はそれが大きなコンセプトに

なっているのかもしれない。

 

ともあれ、おなかをこわした双子君にいつものようにリンゴ葛を作って

あげた。

「何食べれる?」と聞くと「わかんない」という僕。

「りんご葛がいいんじゃない?」というと「うん!たべたい!」と

そんな流れでりんご葛を作り始めると双子の僕がこんなことを言った。

「ねぇ、これがうちの引き継ぎのものじゃない?」と。

「?引き継ぎ?」ちょっと意味がわからない私。日本語でうまく出て

こない様子。

「よくあるじゃん、これが我が家に代々引き継がれてきたものですとかさ」

と僕。

「あ〜代々受け継がれてきたものってこと?」とわたし。

「そう!そう!なんかずっと作ってきてみんながずっとやり続ける

っていうことでしょ?りんご葛ってずっとそうだよね。」とぼく。

「なるほど。。。」

いつか我が子達が誰かにリンゴ葛を作ってあげる時がくるんだろう。

 

ともあれ、我が家ではりんご葛が代々受け継がれていくものなのかぁ。

と嬉しいようなおかしいような気持ちがしながらも、

りんご葛とともに乗り越えた数々の病気の思い出や

手当てをしてきた日々が引き継がれていく様子に

心がほっこりするような、くすぐったいような気持ちが

したのでありました。

 

(ちなみに写真は双子君がまだまだばぶばぶ期のもの。

10年くらい前なのかなぁ。確かにずっとリンゴ葛なんだな、と

改めておもったりして(笑)

 

 

 

 

 

 

2 コメント

  1. yoshi

    りんご葛…ヤバい!3年くらい作ってないです!添加物がなければ、缶でも瓶のジュースでもいいのか…良いジュースがよくわからないですね。フレッシュなりんごを少し加えればいいかなあ。
    昨日は典子先生の切り方レッスンに行ってきました。マクロビ云々の前に、丁寧に包丁や野菜を扱う、ご飯を炊く大切さを教えていただきました。
    ちょっと見ない間に更新が早い!いつもこのブログが励みになっていま~す♪

  2. 日登美

    ありがとうございます。
    ジュースはストレート果汁のもの、濃縮果汁還元でないものが望ましいです。ちょっとお値段は高いかもしれませんが、お薬と思えば、ね。
    どうぞ葛りんご、めしあがってみてくださいね〜

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