母の日

今朝起きたら双子が私のもとにやってきた。

「ママ、これあげるよ!」

よれよれの紙袋にはずっしりと重そうな物が入ってる。

そういえば先週末学校から持って帰ってきたっけな。

リビングにあったから中身はもう知っていた。パンだ。

リビングにほったらかしてあったから開けてしまったのだった。

大事な物のはずなのに、見えるところにほっとくあたり

抜け目だらけの双子君は未だ健在だ。

それでも「これどうしたの?」ってきいたら素早く「開けてない?」

(あけちゃったけど、そんなこと言えやしない。)

「まだあげられないんだよね〜ひみつだからさ〜」と

秘密の意味がわかってないのか、ともあれ双子はうれしそうに

今日まで部屋に隠し持っていたのだった。

 

何度も袋を握りしめたからか、よれよれになった袋がなんだかかわいい。

びっくりした振りをして

「え〜何?ありがとう〜なんでくれるの?」ときくと

「じゃ〜ん。今日はママの日です!」と

待ってました!と言わんばかりの嬉しそうな顔で二人が言った。

そういうや否や「このパンね,すごいんだよ。」といって

おもむろに袋からパンを取り出しちぎってみせた。

紫芋が渦巻き状に巻いてあるパンだった。

「おいしいんだよね。」といって私のプレゼントのはずだったのに

自分で食べてしまった双子君。

しばしあっけにとられる母をよそに

おっちょこちょいがまだまだ健在な双子君。

 

母の日。数日前に何となく聞いてたけどお祝いしてもらえるとは思って

いなかったので実は本当にちょっとびっくりした。

中身がパンの袋は知っていたけどそれでもなんか嬉しい驚きが

あった。

しかもお手紙までついていた。「お母さんありがとう」

何故か宛名は「ひとみへ」とまるで恋人へ当てた手紙のように

なっていたが学校で皆と一緒に書いたからきっと外国の風習で

名前で書きたくなったのだろう。

きちんと自分の名前も漢字で書いてあった。

ひとまずは日本語がまだかけるようでほっとした。

それぞれ違う絵も描いてあって

それが二人の性格をみるようで素敵だった。

 

こうなるとお姉ちゃん達もうずうずしてくる。

気がつけば四人に囲まれプレゼントとお手紙をもらっていた。

「ありがたいなぁ」しみじみ思う。

もうこれではどちらが感謝してるのかわからない。

母の日は母に感謝し,母も感謝する日なんだなぁと

気がついた。

元気に育ってくれる子供や家族に囲まれてなんてありがたいのだろう。

 

まさかお姉ちゃん達もプレゼントを隠し持っていたとは知らなかった。

どうやら学校で作ってきたようだった。

長女はハーブを混ぜた手作りソルトに自分でラッピングしてあった。

次女は毛糸の手編みのポーチで中に折り紙の小箱が入ってた。

双子は紫芋の生地がロールされた渦巻きパン。

それぞれ手紙がついていて、

「Obrigada mamãe」

「お母さんありがとう」とかかれてあった。

見慣れた日本語のメッセージに初々しいポルトガル語の

メッセージ。

なんだか胸が一杯だった。

 

そして今日一日の終わりには泥で作った

母の日のケーキをくれた。

小さい頃から何度も何個も作ってくれたあのケーキを

今日はブラジルで,ここのある土と木の実でつくってくれた。

お母さんになって13年。

ブラジルで初めての母の日。

2 コメント

  1. alzenka

    母の日は、母に感謝、そして母も感謝する日とは、なんだか心が温まります。しかも、「ママへ」ではなく、名前で書いてくるのも、ブラジルぽいですね。
    (あちゃぁ、日本の母に感謝する気持ちを伝えるの忘れてましたぁー。
    フランスの母の日は、五月の第三日曜日なのですもの。)
    泥のケーキ、愛らしいですね。

  2. Yamada

    なんと楽しくておもしろくてあったかーい素敵な母の日なんでしょう!!にやにや、じーんってなりました。
    泥んこケーキ、めちゃセンス良いですね~
    さすが、何度も何個も作ってるだけありますね。